年収400万円。月々10万円の住宅ローンは厳しい、年収の5倍までのワケ

住宅ローンを組むときに、年収の5倍まで借りられるとよく言われています。

これは法律や規則で決められているものではありません。

では、なぜ昔からこのように言われているのでしょうか?またその根拠は何なのでしょうか。

銀行が貸してくれる「上限額」で考えると年収の5倍まで貸してくれることも

「銀行が年収の5倍まで貸してくれるか?」という意味だとすれば、年収の5倍まで借りられるというのはだいたいの場合、正しいと言えます

住宅ローンでは「上限額」という、借りられるギリギリの額が、審査によって決まります。難しい言葉で言うと「融資可能限度額」です。

この限度額は、住宅ローンの割合が年収に対してどれぐらいの割合なのかを表す「返済負担率」によって決まります。

返済負担率の計算方法は金融機関が独自に設けていますが、一般的に上限となる返済負担率は、年収400万未満の場合は30%、400万以上の場合は35%とされています。

例えば、年収400万円の人が返済期間を30年でローンを組むとします。

年収400万円の場合の限度となる返済負担率は30%なので、400万円×30%=120万円となり年間の住宅ローン返済額は120万円まで返済負担率上は借りられることになります。

毎年120万円なので、毎月でいうと10万円まで住宅ローンの返済に回すのが上限ということになります。

住宅ローンの返済を年間120万円として金利4%で30年借りると借りられる金額の上限は2094万円になります。

年収400万円の5倍が2000万円ですので「年収の5倍まで借りられる(貸してもらえる)」というのはだいたい正しいと言えます。

しかし融資可能限度額を参考にしてもダメ

では、本当に年収の5倍まで住宅ローンを組んでも大丈夫なのでしょうか。

「年収の5倍を借りたら返済が大変」

「今までは旅行や趣味などに充てていたボーナスを住宅ローンの返済に充てなければいけなくなって、生活にゆとりがなくなった」

など年収の5倍を借り入れて後悔している人の声が見受けられます。

例えば、年収400万円の方が税金や保険料などを差し引いたあとの手取り年収は、おおよそ340万円程度です。

ちなみに、おおまかな手取り年収は「税込年収×0.85」で求められます。

340万円を12ヶ月でわると毎月手取り額は28万円となります。

住宅ローンの返済が毎月10万円のため、残り18万円で食費、医療費、教育費、車維持費など諸々の費用の支払いをして生活が成り立つでしょうか。

年収400万の場合に毎月10万円を住宅ローンの返済にあてるのは大変だと思いませんか。

このことから、年収の5倍を借りると家計が非常に苦しくなることが分かります。

そのため、審査に通ってもその借り入れ金額が、無理なくゆとりを持って返済できる金額とは限らないのです。

そうは言っても、金利が低い状況が続いていることもあり、現在は年収の5倍~ 6倍の金額を借り入れる人も多いようです。

家の支払いに毎月どのくらいのお金を支払っても良いと考えるかは、個人の価値観によるところではありますね。

住宅ローン借入額は「手取り年収の5倍」で考える

年収の5倍まで借りた場合の「年収」を「手取り年収」で考えると住宅ローンの返済で家計が苦しくなるかどうかわかりやすいです。

たいていの方が「年収」というと「税込年収」を想像します。

税込年収は所得税や社会保険料などが引かれる前の総支給額のことです。

税込年収には手元に残らず使えないお金が含まれています。

手取り年収ではなく、税込年収で住宅ローンを考えると住宅ローンの返済が始まってから、家計が厳しさに初めて気付くこともあるようです。

借入金は、手取り年収で考えましょう。

まとめ

「年収の5倍ほど借りられる。しかし、余裕を持つためにそこまで借りない」という考えが大切だと思います。

返済負担率は30%とされていますが、無理のない範囲で返済するために、返済負担率は20%未満に抑えておくと良いでしょう。

これくらいに抑えておくと、万が一収入が大幅に減少してしまった場合や、思わぬ出費が発生した場合にも備えられると思います。

しかし、あくまでもこれらは参考にするだけで、自分が「住宅にどれくらいかける価値があると考えているか」で決めることが大切です。

同じ年収の人でも、それぞれ住宅に対する価値観は違います。

まずは、シミュレーションで毎月返済額を試算してみて、その金額を住宅にかける価値があるか、また、返済ができる金額かを考えてみましょう。

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