「変動金利で借りたから、借り換えしなくてよい」と思っている方、損しているかもしれません。

住宅ローン金利の中でも変動金利は特に金利が安いですよね。

住宅ローンの借り換え相談を受けるときに「変動金利で借りているから、私は借り換えしなくてもよいのでは?」とおっしゃる方が少なくありません。

変動金利で借りている方、皆さんが昨今の低金利のメリットを享受できているとは限りません。

「変動金利だから、世の中の金利が下がったら、借りている住宅ローンの金利も下がるのでは?」とお考えの皆さん、この記事をぜひお読みください。

そもそも変動金利とは

変動金利は基準金利(店頭金利)と呼ばれる金融機関が決める金利から、金融機関の決めた優遇金利分を引いて、適用金利として皆さんの現在借りている金利となります。

基準金利は主要金融機関が出している「短期プライムレート」を元にして決められています。

そして、この基準金利が定期的に変動をします。

ちなみに金融機関の定める基準金利によって、住宅ローンの額に差が出るとお考えの方もいらっしゃると思いますが、どの金融機関もだいたい同じような水準で、直近では2.5%前後がほとんどです。

一方で優遇金利は金融機関ごとに定められており、住宅ローンの契約時に確定するので、完済時まで変わることはありません。

優遇金利の幅は、値引き幅とも言えます。

この値引き幅は、同じ金融機関で同じ時期に借り入れしても、人によって差があり、値引き幅が2.0%の方もいれば、まったく値引きがない方もいらっしゃいます。

ここまでを分かりやすく言い換えると、次のような算式になります。

基準金利(店頭金利)−優遇金利(金利優遇幅、値引き幅)=適用金利(皆さんの使う変動金利)

具体例で言うと、次のイメージになります。

2.0%の優遇を受けた方

2.50%(基準金利・店頭金利)ー 2.0%(優遇金利(金利優遇幅、値引き幅)= 0.5%(適用金利=皆さんが使う変動金利)

まったく優遇されていない方

2.50%(基準金利・店頭金利)ー 0%(優遇金利(金利優遇幅、値引き幅)= 2.5%(適用金利=皆さんが使う変動金利)

変動金利は他の金利と同じようには下がらない

先程も触れたとおり、全期間固定金利型の住宅ローンやフラット35は10年国債が基準になっていますが、変動金利は短期プライムレート、つまり日本銀行が金融機関に対して融資できる額によって変わってきます。

このため、全期間固定金利の住宅ローンやフラット35の金利が下がったからといって、変動金利がそれと同じように下がるわけではありません

変動金利を借りたままにはしないほうがいい?

2016年の8月が変動金利の過去最低の数値になりました。

つまり、現在の変動金利はそれより高いことになります。

また最初の方で説明した通り、基準金利は各金融機関での違いは大きいものではないので、金融機関ごとの差は優遇金利によって出てくると考えられます。

加えて変動金利の優遇金利は変わっており、具体的には10年前の優遇金利は1.0%程度でしたが、今の優遇金利は2.0%程なので、適用金利でみると、現在の方が低い金利で借りられると考えます。

例えば、2007年8月と2017年8月の三井住友銀行の変動金利の適用金利を、2007年8月の優遇金利を1.0%、2017年8月の優遇金利を2.0%として、比べてみると、

基準金利 優遇金利 適用金利
2007年8月 2.63% 約1% 1.63%
2017年8月 2.48% 1.86% 0.625%

まとめ

今は、歴史的低金利水準であり、優遇金利の幅は以前と比べて高くなっているため、5年前、10年前にに変動金利で借りた方は、適用金利が高くなったままになっている方が数多くいらっしゃいます。

そのため、変動金利で借りたからと言って、借り換えを検討しないのではなく、一度見直した方がよいでしょう。

自宅の住宅ローンで計算してみる 住宅ローンを無料で相談してみる