ヨーロッパの中心、イギリスのローンFintechの動向

唐突ですが質問です。世界金融の中心はどこでしょう?

みなさん、アメリカだよと答えるでしょう。ウォール街だよ、とも。

しかし、世界金融の中心としてのウォール街の歴史、実は100年にならないくらいなんです。

それまではどこだったのでしょう?答えは「イギリス・ロンドン」

今回は、イギリス金融業界について特集しようと思います。

イギリス金融業界の歴史

1602年、オランダで世界初の株式会社である東インド会社が設立されます。イギリスの東インド会社はそれ以前の1600年に設立されていますが、株式会社に移行したのは1650年頃のことです。当時は香辛料貿易が大変盛んで、コショウと金が等価値で取引されていました。

オランダとの競争

オランダとイギリスは熾烈な競争を繰り広げますが、1670年前後の英蘭戦争によりイギリスの優位は決定的となります。また、1688年に血縁の関係でオランダ君主をイギリス国王として迎え入れる事件が勃発、以降イギリスはオランダの資本を吸収し、ロンドンのシティが世界金融の中心として君臨しました。

世界初の投資ファンドや保険業者もイギリスで生まれ、イギリス四大銀行と呼ばれるHSBC、バークレイズ、ロイヤルバンクオブスコットランド、ロイズは300年の長きにわたる歴史を誇っています。

イギリスの没落

海軍力を活かして世界の半分の面積を領有し、世界経済の中心に君臨した大英帝国ですが、19世紀末の第二次産業革命(主要エネルギー源が石炭から石油へシフトし、電気、化学を利用した工業の大規模化が進められた)を経て、イギリスはアメリカ・ドイツ・フランスなどとの競争を余儀なくされます。

そして、第一次世界大戦を経てヨーロッパ諸国は国土が荒廃、アメリカへの戦争債務返還に追われます。

ウォール街へ

この時、誰もが世界金融の中心がもはやシティではなく、ニューヨークのウォール街に移ったことを実感しました。その後、「イギリス病」と呼ばれる不況時代をサッチャー政権が改善し、イギリスは現在世界第5位のGDPを誇ります。

イギリスの金融市場の動向

現在のイギリス金融市場の動向について見ていきましょう。

ブレグジットとは

先日、イギリスの国民投票でEUからの離脱が決まりました。これにより、世界経済への影響が心配されていますが、どのような背景があるのでしょうか。

ヨーロッパの中心国家であるイギリスがEUから離脱するということは、第二次世界大戦以降の平和体制の瓦解に繋がります。また、アメリカでのトランプ政権発足、フランス大統領選での急進派の躍進などと合わせて考えれば、ポピュリズムが高揚し世界秩序が変わりつつあることの前兆とも捉えられます。

その様な先行きの不透明感もあり、ポンド売りが加速するなどの反応が見られました。

メイ首相の政策

先日6月19日にはブレグジットに関する会合が始まりました。メイ政権はEUとの経済的繋がりよりも移民の受け入れ制限を主張する「ハードブレグジット」を主張していますが、6月上旬の総選挙では与党が過半数割れし、敗北するという結果になりました。これは、国民のハードブレグジットへのNOを意味していますが、首相は政策の維持を主張しており、今後のブレグジット政策の先行きは不透明です。

また、イギリスの大手銀行などは、EU体制下での営業許可制度(パスポーティング)の恩恵に預かれなくなるのではないかとの懸念を示しています。

イギリスのFintech業界について

イギリスとアイルランドのFintech業界は6億2300万ドルで、これはヨーロッパ全体で14億8000万ドルの内の40%以上を占めています。世界全体では122億ドルの市場規模であり、やはりアメリカが圧倒的な1位を占めています。

ブレグジットについてどのような政策が打たれるのか、Fintech業界も注目しています。Fintech業界は好景気時に誕生して今に至るため、不況時にどこまで事業が維持できるのかそのビジネスモデルの体力を誰も知り得ないためです。

最後に、イギリスを代表するFintechサービスを紹介します。

1.MoneySuperMarket

住宅ローン、クレジットカードなどの価格比較金融サービスを幅広く手がけている、オーソドックスな形のプラットフォームです。ロンドン証券取引所にも上場しており、保険業者が株式を保有していないため、完全に独立した顧客本位の運営が魅力的です。

http://www.moneysupermarket.com/

2.RateSetter

 資金の個人間取引である、P2Pレンディングを提供するプラットフォームです。2015年には3100万ドルの調達に成功しました。これは、新興のFintech企業としてはイギリス第5位の調達額で、今後の成長が大きく期待される企業と言えます。

https://www.ratesetter.com/

3.habito

DMA ”Degital Morgage Advise(=電子住宅ローン紹介)” というサービスを最初に開発した企業です。10分間の質問回答だけで、月々の返済額や商品の紹介などを行なってくれます。忙しい人でも複雑な住宅ローンサービスの中から的確に自分いにあった情報を見つけ出すことができるとして好評を博しています。

https://www.habito.com/

4.Fundeng Circle

中小企業事業者向けの金融サービスで、市場価値が10億ドルを越えながら非上場である「ユニコーン企業」の一角を占めます。ユニコーン企業は世界に141社、その企業価値は総額で5000億ドルを越えると言われており、UberやAirbnbもユニコーン企業に含まれます。地方自治体、中央政府なども投資家としてこのプラットフォームを利用しており、その信頼性の高さが伺えます。

https://www.fundingcircle.com/uk/

まとめ

今後のイギリス金融市場を見るには、政権の動向、そして大手金融機関と新興Fintechの動向を総合的に把握することが必要だと考えられます。

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