勤続年数が短くてもOK!住宅ローン審査突破のヒケツとは

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住宅ローン審査の申込書には、勤続年数を記入する欄が必ずあります。勤続年数が短いと、審査上は不利に働くことがあるのも否めません。ところが、近年転職自体が珍しいことではなくなりました。そして勤続年数が短くても住宅ローン審査を突破できるヒケツはあります。

住宅ローン審査でチェックされるポイントは?

住宅ローン審査ではそもそもどんな点がチェックされているのでしょうか?

国土交通省「平成27年度 民間住宅ローンの実態に関する調査」によると、金融機関が住宅ローン審査の際に考慮する項目として多いのは「完済時年齢」「健康状態」「担保評価」の順となっていて、勤続年数は5番目の項目となっています。勤続年数は最重要視しているわけではありませんが、割と重視する項目には違いなさそうです。

各銀行の住宅ローンの商品概要を見ても、申込要件として勤続年数1年以上や3年以上となっているケースが多くあります。
独立起業した方に至っては、3期分の決算書がないと申込すら受け付けてもらえない金融機関が少なくありません。

ところが勤続年数は気にしますが、転職回数自体はあまり気にしていないとも読み取れます。

住宅ローンの審査は複数の項目から総合的に判断されるため、勤続1年以上だから即「審査OK」となるわけではありません。かといって条件を満たせていなくても審査を突破することがあるのも事実です。

今や転職は決して珍しいことではなく、むしろ積極的に転職する方もいるでしょう。転職にもさまざま理由があり、必ずしも後ろ向きの理由ばかりではありません。スキルアップのためや収入アップのためという前向きなものから、子育てや親の介護のためにやむを得ずというケースもあるでしょう。

金融機関としても、転職が当たり前になっている状況に対して、杓子定規に勤続年数が短いからお断りできない背景もあります。

勤続年数が短くても住宅ローン審査に通る理由


勤続年数が短くても審査に通るケースにはこんなケースがあります。

・転職の結果、収入がアップしている
・金融機関の視点から信頼できる企業やそのグループ企業へ転職している
・勤務先の倒産などのやむを得ない理由で失業した後、それまでと同じ業界・業種へ転職し、キャリアが継続している

つまり、表現こそ違いますが、共通するのは「返済するために必要な安定的な収入が見込める」ということ。転職したばかりで勤続年数が短くても、これからの収入が安定しているかどうかは住宅ローンの審査ではとても重要な要素なのです。

住宅ローン審査が通らなかったときに、金融機関からお断りの理由として「総合的判断により」と言われることがあります。それとなく理由を教えてくれる担当者もいれば、一切教えないという担当者もいますが、結局は金融機関に「返済を続けるために必要な安定的な収入が見込めない」と判断されたということです。別の言い方をすれば「貸しても返してもらえない」と判断されたともいえます。

転職して勤続年数が短い方でも収入がアップし、将来に向かって安定的に収入が得られる環境になったということは住宅ローン審査にはプラスに作用します。

もしそれほど収入アップしていなくても、信用度の高い企業に転職を実現させた場合や、安定的な公務員になった場合も同様です。信用度の高い企業や公務員へ転職をした場合、将来に渡って、安定的に収入が得られると予測できます。いくら多くの審査をしている銀行でも、将来、返済不能にならない人かどうかを正確に予測することはできません。本人すら予測していない「まさか」な事態もあるかもしれないからです。だからこそ、勤務先を判断の尺度にすることは致し方ない面があるかもしれません。

少し話はそれますが、育児休暇中にマイホーム購入計画が動き出し、結果、育児休暇中に住宅ローンを借りるというケースも少なからずあります。収入合算ではなく、ペアローンで借りる場合、育児休暇中の奥さんは基本的には復職していないと融資実行ができないものです。しかし、勤務先の福利厚生制度の内容によっては休暇中でも融資実行してくれる金融機関があります。理由は復職後も子育てしながら働くことがやり易い環境だと判断できるからです。

勤務先が倒産して失業した後に、それまでと同じ業界、業種に就職をした場合も同じです。同じ業界で働き続けるということは、それまでの経験をそのまま継続して活かしていけるということになります。

勤続年数に不安であれば「フラット35」もオススメ

「フラット35」という住宅ローンを耳にしたことがあるでしょう。住宅金融支援機構という独立行政法人が扱う長期固定金利の住宅ローンの商品名です。前身の住宅金融公庫の時代から良質な住宅の取得を支援するという使命のもとに民間の銀行ではなかなか実現できなかった最長35年間の長期固定金利の住宅ローンを扱っています。

フラット35は勤続年数の要件がないため、転職したての人には強い味方です。転職して1カ月しか経過していない人や、契約社員や派遣社員などの非正規雇用の人でも申込できます。多くの民間の銀行ではなかなか対応が難しいケースです。

フラット35は申込のしやすさはあるものの、利用するためには購入する物件の仕様にも一定の水準を求めています。要は、借りる個人の審査と物件の審査の両方をクリアしなければいけないということです。

これから一戸建てを注文建築する予定なら条件を満たした建物を建築すれば良い話ですが、建売住宅やマンション、中古物件の購入を検討していて、フラット35を使うなら、自身が審査に通るかどうかと同じくらい物件が基準を満たしているかどうかが重要になります。場合によっては基準を満たすために追加工事費用が発生することも考えられます。

勤続年数が短い場合にはフラット35は力強い味方になり得ますが、同時に物件が条件を満たせるかもチェックが必要です。

まとめ

転職が一般的になってきたとはいえ、勤めている会社を変わるということには納得のできる理由がある方が望ましいです。もちろん、転職理由に筋が通っていると必ず住宅ローン審査を突破できるというわけではありませんが、金融機関ごとの申込条件を調べ、時にはフラット35のように申込のハードルが低い金融機関も上手に選択しながら勤続年数が短いというハンデを乗り越えていくことができます。ぜひ、マイホーム購入とご自身のキャリアアップのどちらもあきらめることなく実現していってください。

FPオフィスケルン 佐藤 陽

大手ハウスメーカーに15年間勤務した後に独立。マイホーム購入の現場では売り手主導で取引が進んでいく状況に違和感を持ち、業者に振り回されずに自信を持って決断できるマイホーム購入をサポートすることに使命を持ち多くのマイホーム購入をサポートしている。
http://fp-cairn.com/
https://anshin-myhome.com/

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