【連載:住宅ローンを借り換えたら、家をリフォームできた】vol.2 Bさん親子の場合

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親のローンを子が借り換えて、トクをする?

親が所有する不動産の活用が、現役世代の大きな課題になっています。日本の持ち家比率は年代が上がるごとに増えていき、2013年の調査では70代以降になると、なんと持ち家比率80パーセント以上。ほとんどの人が、親の持ち家をどうするかを、将来考えなければならないのです。

家は立派な財産ですが、どのように活用するのかは悩ましいところ。近年は郊外の一軒家よりも首都圏のマンション住まいを希望する若い世代も多いですし、もしも同居するのなら古い家のリフォームも必要です。

親の老後を考えて同居したいけれど、リフォームにはお金がかかるうえに、家自体のローンも残っている……。そんなときに検討したいのが住宅ローンの借り換えです。その裏技を、実際に借り換えをして幸せな同居生活を実現しているBさん親子を例にご紹介します。

Bさんのローンの状況は……
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家のスペック:一軒家
場所:埼玉県川越市

住宅ローン借入総額:3000万円(借主は父親)
借入当時の金利:変動金利2.45%
返済年数:30年(35年ローン)

借り換え時のローン残高:500万円
増設・リフォームの費用:800万円
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Bさん親子はもともと同居していました。しかし孫2人を加えた6人家族で住まうとなると、親御さんが建てた家では手狭だったそうです。家を増設しリフォームしたいとつねづね考えていましたが、その費用は800万円。すでにリタイアした75歳の親御さんにはまだ500万円のローンも残っていたので、二の足を踏んでいました。

そこでWhatzMoneyの担当者は、親御さんのローンに増設・リフォーム費用を合算して、息子さんが借り換えることを提案しました。

「高齢の両親にローンが残っているのが、以前から気がかりでした。自分がローンを借り換えられ、しかもリフォームもできると聞いて、とてもよい話だなと思いました」(息子さん)

借り換え当時は親御さんのローンの残金が500万円。それを5年で返すことになっていました。年金暮らしの親御さんが1年で100万円のお金を返していくのはなかなか大変です。しかし住宅ローンを息子さんが借り換えることで、返済期間がリセットされて35年に伸ばすことができたのです。息子さんが親のローンを肩代わりするにしても、返済期間が長いので、月々の負担はそれほど大きくありません。

「私は住宅ローンがなくなって肩の荷が下りました。しかも増設をしたときに、私の住まいの水回りもリフォームして、とても快適です。子どもや孫たちが増設した家でゆとりを持って暮らしていけることも、嬉しいですね」(親御さん)

親御さんの住宅ローンの負担が無くなり、息子さん家族は住まいを増設することができる。親子双方にとって、メリットがある借り換えになりました。

Bさんの事例をもとに、借り換えポイントを解説!

借主が高齢の場合、ローンの借り換えができないと思いがちですが、WhatzMoneyの代表取締役の前田一人氏によれば、今の時代は必ずしも無理ではないそう。今回のように働き盛りのお子さんが借り換えるという手もあるのです。

「Bさんの場合、リフォーム業者を経由してご相談いただきました。お話を聞いてみると親御さん夫婦は年金暮らしですが、働き盛りの息子さんと共働きの奥さんとの収入を合算すると、世帯収入は多い。そういった場合は、親子でローンを分割する手もありますし、今回のようにお子さんがローンを借り換える方法もあります」(前田)

また、増設やリフォームをする場合はリフォームローンを借りるのではなく、借り換えで住宅ローンと合算した方が、なにかとメリットが大きいそうです。

「リフォームローンは無担保で借りることができて手軽ですが、金利が高く、返済期間は短いため、毎月の返済負担が大きなローンです。一方で住宅ローンはリフォームローンよりも金利が低く、返済期間を長く取ることができます。リフォームを考えており、かつ住宅ローン返済中の方は、借り換えでリフォーム費用を住宅ローンに含めた方がお得です」(前田)

住宅ローンとリフォームローンの比較をすると、次のようになります。住宅ローンの方が金銭的な負担が少ないのが分かるでしょう。

【住宅ローン】

・金利(固定で年1~2%)
・返済期間(最長30~35年)
・借入上限額(500万円~5000万円程度)

【リフォームローン】

・金利(年3~5%程度)
・返済期間(最長10~15年)
・借入上限額(50~500万円程度)

「しかも同居をしていると、将来的に不動産を相続するときに相続税を節税できるメリットもあるのです」(前田)

2015年から相続税が増税され、住宅を相続する際にも負担が大きくなりました。しかし、不動産に関してはそれを持つ親と同居をしている場合、相続税が大幅に減税される措置があるそう。

「亡くなった親と同居している親族が自宅を相続して、引き続き自宅として住み続けるような場合は、自宅の土地の相続税評価額を80%減額できるという制度があります。そうなると相続税が、本来の価格の2割で済む計算になります」(前田)

まとめ

親と子、それぞれ別の所帯を持つ家族が同居というと、コミュニケーションのうえで難しい問題が出てくることもあります。しかし親子の同居はさまざまな面で金銭的なメリットが大きいのです。何よりも親子が一緒に暮らすことで得られる安心感は得がたいもの。Bさんのケースを参考に、リフォームで快適な住まいを整えつつ、同居の道を模索してみるのもよいのではないでしょうか。

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